転職、就職活動で「コミュニケーション能力に自信がある」と、自己PRや志望動機に書かれる人は多いのではないでしょうか?
私の仕事柄、数多くの履歴書や職務経歴書を見る機会がありますが、体感で7割~8割ぐらいの人が「コミュニケーション」について記載されている印象です。
コミュニケーション能力が高いことは、非常に良いことで何も間違ってはいません。しかし、あまりにも多くの人が書いていることなので自己PR、志望動機の内容に弱く感じてしまいます。
本記事では自己PR、志望動機に書かれる割合が常にトップクラスであろう、「コミュニケーション能力」を人事担当者や企業に対して、魅力的に映る書き方についてお話をしていきます。
転職活動、就職活動に活かせる内容ですので、是非最後まで読んでみてください。
コミュニケーション能力とは?
コミュニケーション能力を語るには、コミュニケーションが何たるかを分かっていなければなりません。
Goo辞書によるとコミュニケーションとは、「社会生活において、他者と円滑に意思の疎通が行える能力。」とあります。
コミュニケーションを取る際に大切なことは、言語情報によるものと非言語情報によるものがあります。
言語情報は言うまでもなく「言葉」を指しますが、非言語情報は言語以外の部分、視覚・聴覚のことを指します。
コミュニケーションは相手があってこそ成り立つ
よく勘違いされがちなものの1つに、「明るいからコミュニケーション能力がある」というものがあります。しかし、これは大きな勘違いです。
コミュニケーションは相手と自分、双方向の意思疎通により成り立つものです。
明るくて口数が多いのが、コミュニケーション能力が高いとはイコールではありません。
どれだけ明るく話をしても、相手を無視して話を続ければ双方向の意思疎通とは言えません。
口数は少ないけど相手のことをしっかり考えて発言をする、相手のペースに合わせて会話を進めていける人の方が、コミュニケーション能力が高いといえます。
コミュニケーションが高いことを自己PR、志望動機にはどうやって書けば良い?
上記のように、コミュニケーション能力が高いといっても、具体性に欠けてしまうため自己PRや志望動機としては弱く感じられてしまうのです。
では、どうやって「コミュニケーション能力が高い」ことを書けばよいのでしょうか?
数字で表す考え方
よく職務経歴書をはじめ、実績や自己PRには数字を入れた方が良いと聞いたことがありませんか?実際に数字を入れて物事を説明するのは大正解です。
数字を入れて説明をする理由は、定量的になりイメージがしやすくなるためです。
例えば前職の実績を説明する際にも「営業部トップクラスの成績を獲得」ではなく、「営業部21名中2位の成績(前年対比103%、売上高1,200万円)を獲得」とした方が、相手はイメージが湧きやすくなります。
コミュニケーション能力の高さを表現する際も同様で「コミュニケーション能力に自信があります」だけではなく、「これまで〇〇社〇〇名以上の顧客を担当してきた経験があるため、コミュニケーション能力に自信があります」といった具合に記載をすると、イメージが湧きやすく、信憑性も高まります。
前職経験でなくても、これまでの人生経験の中で「何人と接してきたか?」などでも全然かまわないと思います。部活や学校生活、アルバイトの職場人数でも良いかもしれません。
例)
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・学校生活
学年人数120名の内、7割以上の84名と現在も連絡を取っている
・部活
後輩部員10名の指導と育成を担当してきた
・アルバイト
計20名のアルバイトの中で、時間帯責任者を任されたのは私を含めて3名のみ
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など、これまでの経験を思い返すと数字で表せる内容は、結構あることに気付くはずです。
履歴書も職務経歴書もコミュニケーションの1つ
人事担当者や応募企業の人は、あなたのことを全く知らず、人柄や性格も全く分かりません。
コミュニケーション能力の高さを数字で表すことによって、他の候補者との差別化をすることができます。
また、見落とされがちですが、履歴書・職務経歴書もコミュニケーションツールの1つであることを忘れてはいけません。
冒頭でお話をした通り、「コミュニケーション能力とは、他者と円滑に意思の疎通が行える能力」のことです。履歴書も職務経歴書も、相手との意思疎通を円滑に図るものということです。
書くのが面倒、考えるのが面倒、すごく分かります。しかし、相手が分かりやすい書類を作成する能力も、コミュニケーション能力の1つです。
誤字、脱字、説明不足、分かりづらい言い回しの書類では、「コミュニケーション能力が高い」とは言えません。
まとめ
コミュニケーション能力が高い」を別の言い方に変える方法について、お話をしてきました。
何事も数字を用いて話せるのは、ビジネスでも非常に役に立ちます。
曖昧な言い方は日常生活でも多くあります。
「これ、後でやっておいて」という指示も、「後」がいつまでかは変わります。「これ、15時までにやっておいて」なら分かりやすいです。
数字で表しづらいこともあると思いますが、出来る限り思い出し考えてみて、数字でコミュニケーション能力の高さをアピールしていきましょう。



